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2013年1月 2日 (水)

どうしてお正月の飾りに”松”を使うの? 「いくら貧乏しても、松だけは…」 お正月の神さまの”依り代(よりしろ)”…

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 子ども時分のことです。

「どうしてお正月には”松”を飾るん?」

 ”お飾り”を作っている父親にたずねました。その年は、みかんはもちろん、昆布も付けないんです。わらで作った”お飾り”に松だけを付けているんです。

「お正月の神さまは、”松”をめざしてやって来るんじゃ。この”松”がなかったら、来れんのんじゃ」

 父のこのことばは印象的でした。お正月がやって来なかったら大変です。松が目印になるようです。

「みかんはどうして付けんのん(付けないの)?」

「今年は買えんのんじゃ」

 買えない? その意味はよく分かりませんでしたが、みかんが食べられないことだけは直感しました。

「そのかわりに、”ゆず”(ユズ、柚子)を付けるぞ」

「”ゆず”?」

「”ゆず”は”ゆずる”んで縁起がええんじゃ」

 子ども心に、洒落を感じたものです。門の所で黄色に熟れているゆずが縁起がいいなんて。

「昆布は?」

「昆布も買えん。”昆布”は”よろこんぶ”じゃけどなあ」

 ”お飾り”にだらりと垂らされている昆布は脳裏に残っていました。しかし、それが見られなくなるのです。

「まあ、貧乏しても、”松”だきゃあ飾っておかにゃあな」

 ああ、わが家は”貧乏”になっているんかと、その時に初めて認識しました。

「ほかのモノはのうても(なくても)、”松”さえありゃあ正月がやって来るけんのう」

 父親のこのことばにほっとしたものです。

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 それ以来、”正月”と”松”は強く結びつきました。正月飾りには必ず”松”を添えることを意識するようになったのです。

 玄関の”お飾り”や”門松(かどまつ)”、”注連縄(しめなわ)”、”鏡餅”などを総称して「正月飾り」といいます。これは、正月の神さま(歳徳さま)をお迎えするために用意するのです。

 正月の神さまが降臨される際には、何か目印が必要です。その目印になるものを「依り代(よりしろ)」といいます。

 神さまにお供えする「榊(さかき)」は依り代です。”松”や”竹”も依り代です。

 特に”松”はお正月の神さまが大好きな依り代です。”門松”はお正月の風物です。あ、そうそう、”松の内”ということばもありますね。お正月の期間です。

 何なに、市販の”お飾り”にはプラスティックの松が付いているって? 数年前に私は確かに市販のものを購入しましたが、庭の松の枝を剪定してお飾りに付けましたよ。そればかりでなく、小さな竹の枝や梅の枝もお飾りに差し込みました。そうしないと、お正月を迎える気になれないんですな。

 何なに、絵に描いた”お飾り”や”松”を玄関に飾ればいい? あれれ、そんなことで、神さまの依り代になりますかね。心の問題ですが。

 私だったら、松の枝を束ねて水引で結び、玄関に飾ると思いますよ。

 えっ、環境破壊? いえいえ、そりゃあ違いますよ。

 松の枝を適当に剪定してやり、その枝を活用するほうが、むしろ自然環境の保護ってもんじゃありませんか。

 *

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